「遺産を歩く」へようこそ
主に明治〜昭和にかけての近代建築や古民家、インフラ跡、工場跡等のメモリアル的な産業遺産を巡る私的な旅の備忘録です。時に公害や戦争、事故・事件や災害等の負の遺産や失われてしまった過去の面影を追うなど、単なる遺産巡りの範疇を超えて気の向くままに訪れています。現在は自宅がある首都圏、関東地方の物件が中心になりますが、今後は全国的に取材範囲を広げていきますので、どうぞ今後の更新をご期待ください!
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北区
東京を水害から守った砦たち(1) - 旧岩淵水門を訪ねる
東京都北区と埼玉県川口市との境を接する荒川。その荒川と隅田川との分岐点の付近に赤色と青色の2基の巨大な水門、岩淵水門があります。青い水門は1982年(昭和57年)から現在まで現役の岩淵水門(青水門)。それとは別に現役を退いた旧岩淵水門(赤水門)が現在でも残されています。赤水門は1924年(大正13年)に竣工したRC造の水門です。… -
川崎市
「水の都川崎」計画の夢の跡 - 川崎河港水門を訪ねる
1918年から行われた多摩川の河川改修工事の一環として川崎市を縦断する運河を建設する計画がありました。その過程で1928年に竣工したのが川崎河港水門です。鉄筋煉瓦造りであり多摩川の河口付近にパリの凱旋門のような威風堂々とした存在感を放つ外観は川崎の街の水運を担う運河の表玄関として存在し続けていくはずでした。しかし、経済・社…